4727–170406 個人間で金額を無料送受信できる「Kyash」始動

塩澤一洋, Kazuhiro Shiozawa
shiology
Published in
4 min readApr 20, 2017

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iPhone 7 Plus

4月5日、個人間で簡便に金額をやり取りできる仕組みが実現しました。その名は「Kyash」。読み方は「キャッシュ」なので、ちょっと紛らわしいですが、現金と同じくらい簡単にお金の支払いや受取ができる、という思いが込められたネイミングなのでしょう。

iPhoneで https://kyash.co/?source=app にアクセスしてアカウントを作成する際、招待コード YCTUFC を入力すると、アカウント作成者と招待者(shio)双方に300円分チャージされます。 よろしければお使いくださいませ。

なお、Android版アプリは今夏リリース予定とのこと。

iPhone 7 Plus

2005年から2年間、スタンフォード大学のロースクールにVisiting Scholarとして滞在中、PayPalを使っていました。友人知人間でお金をやり取りする際、小銭の授受が発生しないので本当に便利。チケットのまとめ買いで立替払いしていただいた金額とか、パーティの材料費を割り勘した金額とかを、PayPalのサイト上で簡単に請求、送金、受領できます。中途半端な金額でも躊躇なく授受できるから、勘定スッキリ、感情サッパリ。気持ちいい。

その便利さを知ってしまうと、日本のお金のやり取りが不便。最近でこそiPhoneアプリでオンラインバンキングを使えますが、それとて、ログインして、相手の口座を登録・選択して、「振込」する必要があります。友人の銀行口座なんて普通は知らないので、気軽に送れないし、そもそも請求したければ別途、メイル等を送る必要があります。一般人には敷居が高い。

日本でもPayPal同様のサービスが開始されることを待ち望んでいたところ、とうとう始まったのが「Kyash」。国際的な情報セキュリティ基準(PCI DSS)に完全準拠し、金融庁のお墨付きとVISAの認証を得ているとのことなので、安心。さらに個人間の送受金が完全無料なのがPayPalよりうれしい。LINE Payでは必要な本人認証も不要なので、現金に近い気軽さで使えるのがありがたい。

Kyashを入れると自動的に、新しいVISAカードがiPhone上に出現します。オンラインで、VISAのクレジットカードとして使えます。ユーザがVISAカードとして使ったときにVISAからKyash社に支払われる手数料がKyash社の収入。なので個人間のやりとりは完全無料で提供できるというわけ。うまい仕組みです。みんながKyashのVISAを使ってあげることが、Kyashのインフラを支えることになります。

それとは別に、Kyashには自分の手持ちのクレジットカードを登録することができます。そこからKyashにチャージすることで、残高を増やせます。
せっかくできたこの便利な仕組み。長く社会で利用できるよう使っていきたい。まずは上記からアプリを落として、招待コードを入れ、300円、ゲットして、周囲の人と送受金を試してみましょう。

iPhone 7 Plus

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Professor on copyright law & civil code at Seikei University, Photographer / 成蹊大学法学部教授(民法・著作権法)・政策研究大学院客員教授・慶應義塾大学総合政策学部非常勤講師・多摩美術大学非常勤講師・写真家。